銀座の暮らし方

銀座で暮らすアラサー会社員の日記

ミシュランガイド2014~ビブグルマンの衝撃~

 ミシュランガイド2014が発売されたので早速購入してみた。

今回の目玉は、なんといってもビブグルマン(星は付かないが、5千円以下で特におすすめの食事を提供している店)が掲載されたことだと思う。

僕はこのビブグルマンの掲載は、東京の食文化をさらに成長させるのではないかと考えている。

 

本当に「味が」美味しい店が入っている 

というのも、今回のビブグルマンには僕が好きな店が数店入っているのだが、どこも素晴らしい料理を出す店なのだ。そして、どこもオーナーシェフ自らがランチもディナーも厨房に立って働いていて、本当に美味しい料理を出すのだけれど、小規模が故に専門のサービスマンを雇えなかったり従業員によってサービスの質に波があり、星は獲得できないだろうなと思っていた店なのだ。

 

僕はこれまで、ミシュランの星付きの店は確かにどこも美味しいけれど、正直に言って、味については今回ビブグルマンに載った店と遜色ないと思っていた。いや、ビブグルマンのほうが美味しい店もある。星の評価とやたらと高い星付き店の値段は、味以上にサービスにかけるコストよって決まっているのではないかと感じていた。

 

ミシュランの権威は小規模店のサポートになる 

ビブグルマン店は、少なくとも僕が知っている限りどこも本当に美味しい。ミシュランだし、ビブグルマン店のリストに「外れ」はないだろう。その安心感から、新たなお気に入り店を探しにビブグルマン巡りをしようと思っている。似たようなことを考えている人も多いはずだ。掲載店にとっては、ミシュランを読むような顧客は、ワインも飲む人が多いだろうし、そこそこ上客になるだろう。

 

また、小規模店にとっては今後の採用面でもメリットがあるのではないだろうか。料理の世界は人の動きが激しいみたいで、新人が成長したなと思っていたらすぐに他店へ移ってしまう。数人でまわしているリストランテは、新人の採用と育成を繰り返していて、オーナーシェフの気の休まる瞬間はないだろう。

よく料理人の肩書きに「フランスの星付き店で修行して~~」みたいな頭書きがあるのは、やはり料理人にはミシュランという権威が欠かせないことの表れなのだろう。料理学校の卒業生の就職先として「ビブグルマン店」という肩書きは魅力的に映るのではないだろうか。

 

東京は更なる味の激戦区になる

コース料理で1万円を越える店は限られるが、5千~1万円の価格帯の店は星の数ほどある。この超激戦区の価格帯を争い選ばれたビブグルマン店のシェフ達は、言うなれば純粋に味で勝負をかけられるスペシャリスト達だろう。

ビブグルマン掲載店が顧客を増やし、採用面でも有利になってくれば、今回載らなかった店は負けじと勝負をせざるを得ない。そして、その競争が東京の食文化をさらに豊かにすると僕は信じている。